こんにちは、てぃーです。
今回から2回にわたり、全裸監督をはじめ日本でもブームになりつつあるNetflixのCEOリード・ヘイスティングス氏について取り上げたいと思います。
前編となる今回は、彼の経歴とNetflixが動画配信サービスの基礎となるオンラインDVDレンタルサービスの提供を開始するまでのエピソードをご紹介します。
目次
プロフィール
氏名:Wilmot Reed Hastings Jr.
生年月日:1960年10月8日
出身:アメリカ合衆国
Twitter:https://twitter.com/reedhastings
経歴
-
1983年
大学卒業後、高校数学教師になる(22歳)
ボウディン大学を卒業
ボランティア団体『Peace Corps』に参画
3年間アフリカで高校の数学教師として勤める -
1988年
Adaptive Technologyに就職(28歳)
スタンフォード大学コンピュータサイエンス修士課程を卒業
Adapative Technology社に就職 -
1991年
デバッグツールを扱うPure Software社を設立(31歳)
-
1995年
Pure Software上場(35歳)
-
1997年
同僚のマークランドルフと共にNetflix設立(37歳)
Pure Software社をRational Software社に売却
-
1999年9月
定額レンタルサービスMarquee Programを導入(39歳)
-
2002年
Netflix上場(42歳)
-
2007年1月
ストリーミングサービスを開始(47歳)
-
2010年
アメリカ国外でストリーミングサービス提供を開始(50歳)
オンラインDVDレンタルサービスを開始
Netflixの始まりはDVDレンタルサービスをオンラインで提供したところにあります。まだVHSが主流だった時代に小さく、軽いDVDに着目し、ハガキと同様に安く郵便で自宅まで配送できるのでは、というアイデアからNetflixは生まれています。
サービス開始当初は925タイトルを扱っており、1週間レンタルにつき4ドル+送料・手数料2ドルで楽しむことが出来ました。
定額制レンタルサービスを導入
1999年9月には月額15.95ドルで借り放題の定額レンタルサービス『Marquee Program』を開始しています。1度に4作品までレンタルでき、返却したら次の作品をレンタル出来る仕組みになっており、貸出中の作品のレンタル予約も出来るようになっていました。
さらに画期的なのは返却期限や延滞金の設定がなかったことです。実はNetflixの誕生には裏話があり、リード・ヘイスティングスは大の映画ファンなのですが、ある日『アポロ13』をレンタルした際に返却期限を過ぎてしまい、40ドルもの延滞料金を請求されてしまったことがきっかけで、このアイデアを思いついたというエピソードもあります。
作品レコメンドサービスを導入
2000年2月にはユーザーのレンタルする作品の傾向や作品に対するレーティングをもとにおすすめの作品をレコメンドするサービス『CineMatch』を開始しています。
実は、Netflixは2006年10月にこのレコメンドエンジンのパフォーマンス向上を目的に、賞金100万ドルを懸けたアルゴリズムコンテスト『Netflix Prize』を開催しています。世界中の腕自慢の個人プログラマだけでなく大学や企業の研究機関を巻き込む、前代未聞の超大型アルゴリズムコンテストとなりました。
3年もの歳月をかけて賞金を獲得したのは、当初競い合っていたアメリカ、カナダ、オーストリア、イスラエルの混成チーム『BellKor’s Pragmatic Chaos』の7人で、『CineMatch』のパフォーマンスを10.5%向上させることに成功しています。
Blockbusterへの売却が破談
少しずつ人気を得始めていたNetflixでしたが、2000年に当時レンタルビデオ最大手のBlockbusterへの売却を試みています。当時のBlockbusterの年商が45億ドルに対し、Netflixは年商500万ドル足らずで、その差は歴然だったために生存戦略のために売却提案を申し出たという訳です。
しかし、Blockbusterはそのビジネスの将来性に気づくことが出来ず、売却の申し出を断り、5,000万ドルでNetflixを手に入れられるチャンスをみすみす逃してしまいます。
今回は以上となります。
次回は、Netflixが競合各社との競争を乗り越え、動画ストリーミングサービスやオリジナル作品などのイノベーションを起こし、世界中にユーザーを抱える一大企業に成長するまでのエピソードを紹介します。