こんにちは、てぃーです。
今回は、世界で最も人気のあるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のひとつであるTwitterの創業者ジャック・ドーシー氏を取り上げたいと思います。
Twitterは全世界で3億人を超えるユーザー数を誇るSNSとして有名ですが、他のSNSと違って日本でのユーザーが多いのが特徴です。Twitterの国別利用者数を見ると、日本はアメリカに続く第2位となっています。日本国内におけるSNS利用者数を見ても、TwitterはLINEに続いて第2位となっています。
ジャック・ドーシー氏はTwitterだけでなく、クレジット決済サービス「Square」の創業者としても有名なカリスマ起業家です。そんな彼の成功の裏にある、成長の軌跡と苦難の歴史を紹介していきます。
目次
プロフィール
氏名:Jack Patrick Dorsey
生年月日:1976年11月19日
出身:アメリカ合衆国ミズーリ州
https://twitter.com/jack?lang=ja
経歴
-
1999年
ニューヨーク大学を中退(23歳)
-
2000年
タクシー会社向けのソフトウェア会社を起業(24歳)
-
2005年
エヴァン・ウィリアムズと出会いOdeoに入社(29歳)
-
2006年3月
Twitterサービス提供を開始(30歳)
-
2006年10月
Twitterの前身となるObviousを設立(30歳)
-
2007年3月
SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でTwitterが表彰される(31歳)
-
2007年4月
Twitter社として独立しCEOに就任(31歳)
-
2007年6月
シリーズAラウンドで500万ドルの調達に成功(31歳)
-
2008年6月
シリーズBラウンドでAmazonのジェフ・ベゾスを含む投資家から資金調達に成功(32歳)
-
2008年10月
TwitterでCEO辞任へ追いやられる(32歳)
-
2009年2月
友人のジム・マッケルビーと共にSquare設立(33歳)
-
2011年9月
Twitterロゴを刷新(35歳)
-
2012年12月
Twitterユーザーが2億人を超える(36歳)
-
2013年11月
Twitter上場(37歳)
-
2015年10月
Twitter終身CEOに就任、Square上場(38歳)
初めての起業に失敗
ジャックの最初のキャリアは、起業した会社を失敗するところから始まります。当時19歳のジャックは通っていたニューヨーク大学を中退し、タクシー会社向けのソフトウェアを提供する会社をカリフォルニアで起業します。ジャックは根っからのプログラマーで、15歳の頃に書き上げたプログラムを使ってビジネスを始めることになります。しかし、メンバーと口論になり解雇されてしまいます。ちなみに、今でも一部のタクシー会社でジャックが開発したソフトウェアは利用されているそうです。
Twitterの誕生
起業に失敗してから、数年間フリーランス生活を送っていたジャックに転機が訪れます。ブログサービス「Blogger」を開発しGoogleへ売却したことで一躍有名になった起業家エヴァン・ウィリアムズとの出会いです。当時29歳だったジャックは転職活動をする中で、エヴァンの経営するスタートアップOdeo社にプログラマーとして入社することになります。
Odeo社はポッドキャストを配信するビジネスを展開していましたが、Apple社のiTunesの進化とともに優位性を失い、ビジネスの転換を迫られることになります。そこで企画された社内ハッカソンでジャックが提案したのがTwitterの原型となるアイデアでした。そのアイデアは、まさに今自分がどんな状態にあるかを公開するウェブサイトに、携帯のショートメッセージ機能を搭載したものでした。このアイデアはたったの2週間でプロトタイプとして実装され、当時流行っていた「Flickr」を真似して「Twitter」を短くした「twttr」と名づけられました。
初めての公のツイートは、ジャックが2006年3月22日に投稿したものでした。
Twitterが有名になったきっかけは、テクノロジーの祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」での表彰でした。SXSWの参加企業はプロトタイプへのフィードバックを参加者から受けることができ、投資家に興味を持ってもらうチャンスでもありました。SXSWをきっかけに勢いをつけたTwitterは、2007年4月にTwitter社として独立し、6月にはシリーズAラウンドで500万ドルの資金調達に成功しています。
TwitterでCEO退任へ追いやられる
さらにAmazonのジェフ・ベゾスをはじめとする投資家からの資金調達に成功して勢いに乗っていたTwitter社でしたが、ジャックに悲劇が訪れます。なんとTwitter社のCEO退任へ追いやられてしまいます。エヴァンは、ジャックがファッションデザイナーの勉強やヨガのレッスンを受けるために仕事を早く切り上げていることに言及し、CEOの座をジャックから奪い取ってしまいます。
Squareで成功をおさめる
TwitterでCEO退任へと追いやられたジャックでしたが、新しく始めたビジネスでも成功をおさめています。ジャックがTwitterの次に始めたのは、今も世界中で利用されている決済サービス「Square」でした。Squareはスマホと専用のカードリーダーを用意するだけで、簡単にクレジットカード決済を導入できるサービスです。
Squareのアイデアは友人のジム・マッケルビーの身に起きた出来事から生まれています。ある日、ガラス細工の職人だったジムがお客さんに作品を販売しようとした際に、クレジットカード決済を受け付けていなかったことが理由で、2,000ドルが売れるチャンスをみすみす逃してしまったことがありました。
当時、クレジットカード決済には専用の端末が必要で、あまりコストをかけられない小規模事業者にとっては導入のハードルが高いものでした。そこで、普及し始めたスマホを使って、誰でも簡単にクレジットカード決済を導入できる仕組みを考えたのが、ジャックだったのです。
ジャックとジムの2人は2009年にSquare社を創業し、2010年のサービス開始からたった5年でニューヨーク証券取引所への上場を達成することになります。ちなみに「Square」という名前の由来は四角い形状のカードリーダーにあるといいます。
Twitterに終身CEOとして帰任
ジャックがSquareを成功させる一方で、Twitterでは不安定な時代が続いていました。Twitter社は2013年にIPOを達成したものの、2006年のサービス開始からずっと赤字が続いていました。経営陣の交代も著しく、ジャックからCEOの座を奪い取ったエヴァン・ウィリアムズが2011年に退任すると、その後任のディック・コストロも2015年に退任を余儀なくされてしまいます。転換を求められたTwitterにジャックは救世主として迎えられ、2015年10月に終身CEOとして就任することになります。
最後に
ジャック・ドーシー氏は、これまで取り上げてきた起業家と比較しても、カリスマ性を持った人物だと思いました。Twitter、Squareという世界中で多くの人々に利用されるサービスをゼロから作り上げ、みごとに上場まで導いた功績は他の人には真似の出来ない偉業だと思います。
TwitterでCEOを退任に追いやられても、あきらめずにSquareで成功をおさめ、最終的にTwitterの終身CEOとして帰任した彼の精神力はぜひ見習いたいものです。
今回は以上になります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。